こんにちは、イチです。
本日は10月22日㈰に行われた自然観察会に関する記事です。
思ったことをつらつらと書き綴っていく感じで。
ガイドをするのにけっこう専念していたので写真はあんまりありません、すみません…。
この記事はこんな方にオススメ。
自然観察会にで見られる植物ってどんなの?
森林インストラクターってどんな活動をしてるの?
参加してみたい、雰囲気が気になる!
【この記事はこんな人が書いています】
・2021年4月、京都で高校教員→岡山で林業(植林)
・Webライターとして記事複数
・森林インストラクター資格保有
・アレルギー多め(スギ・ヒノキ・ハチ)
全体の様子
お天気にも恵まれ、歩くと少し汗ばむくらいの温度。
朝こそ寒かったですが、非常にコンディションに恵まれた一日となりました!
駐車場入口はこんな感じ。
昼食会場の景色や空模様はこんな感じ。
秋晴れ! って感じですよね
普通にあるけば1時間半くらいの行程でしょうが、たっぷり5時間くらい歩きました。
多くの植物がある中で、落ち着いて写真が撮れたこの植物を紹介します。
「ヒノキバヤドリギ」
というそうです。
ヒノキの葉のように見えるヤドリギ、ということですね。
初めて見ました!
鳥が実を食べ、フンをしたら、それが植物の枝に付着する、という流れで増えていきます。
種には非常に粘りがあって、そのおかげで枝にくっつけるんですね。
ちなみにヤドリギは「寄生植物」ではありますが、緑色であることからも分かるように、自分でも光合成できます。
他にも見つけた植物は
イソノキ、ヤシャブシ、ウメモドキ、カマツカ、リョウブ、ウラジロノキ…等々。
樹木が中心でしたが、多くの植物を観察することができました
森林インストラクターとして
まずは参加してくださった方々にありがとうございました! と伝えたいです。
貴重な時間を使って参加してくださっているわけですからね。
一緒に自然観察ができて非常に嬉しかったです。
準備物や全体の段取りについては先輩方がしてくださったので特にやることはなし。
こちらについてもめちゃくちゃありがたい話です。
会場を選ぶにしてもコース取り、トイレの有無、昼食場所、緊急事態の対応…などなど、気にしておかないといけない部分が非常に多いわけで。
先輩方には頭があがりません。
できることといえば、せめて少し早めに到着して準備を手伝うことくらいでした。
そして自分の感想なんですが…
楽しかったけど、もっとできたことがあったな
というところです。
私が林業をしているので、林業にまつわる話だったり、職場で見る植物だったりを話しました。
その他知っていることもお話しました。
参加してくださった方は、「なるほど」とうなづいてくださったり、笑ってくださったり。
もちろんそれはそれでありがたいし嬉しかったんですが、肝心なことはそこじゃなかった気がしていて。
結局大切なのは「人」だった
植物にまつわるいろんな話をするわけです。
例えば…
「この植物はイソノキです。葉の並び方が興味深くて…」
「ヤブムラサキという植物で、学名は…」
「良く見るカキノキです。が、昔の日本では黒い材が無かったので…」
「この樹皮がまだらに剥げているのはリョウブといって…」
こんな感じ。
あるいは、他のインストラクターから話を聞くわけです。
でも私が一番おもしろかったのは、次のエピソード。
「小さかったころはヌルデの虫こぶをたくさん集めてな、買ってくれる人がおったから、そこに持っていった。けっこういい値段で買ってくれたから、子供としてはお小遣い稼ぎにちょうど良かった」
というもの。
お話してくださったのは年配の参加者の方。
これを伺ったとき、私はもう質問連発。
「何歳くらいのときですか?」
「どちらにお住まいだったんですか?」
「いくらくらいですか? その金額だと何が買えるんですか?」
などなど。
そのほか、「サルトリイバラ」を「サンキライ(山帰来)」と呼ぶ方とか。
後で調べてみると「山帰来」とは、病や高齢で山に捨てられた人が、サルトリイバラの根(漢方)で元気になって帰ってきたエピソードから来ている、とのこと。
めちゃくちゃおもしろいですよね
参加者の方の年齢にもよると思いますが、かなりの量の自然体験をされている方が多く、そういった方の話を聞くのが非常におもしろかったんです。
森林インストラクターってこういう感じで参加者の方に話をしていただく、積極的にイベントに参加していただく力量も大切だよなと痛感しました。
特に高齢の方の話は貴重だと思っています。
新品価格 |
突然本を紹介しますが、この本は私が読んで非常に衝撃を受けたもの。
これを読んでから、年配の方との話が心底楽しくなったのです。
年配の方は、日本の激動の時代を生きてきた人です。
何から何まで人力でやっていたその時代から、機械化の時代を過ごしてきたわけですよね。
話題のすべてが「歴史」なわけですよ。
やはりそういう記録に残されない歴史を、誰かが覚えておく、もしくは記録しておく必要があると思うんですよね。
参加者の方の体験を取り上げるのは「自然観察イベントを盛り上げる」という単純な理由だけでなく、「誰かが歩んできた歴史や文化を交流する場にする」こともできるような気がしています。
「なるほど」と思った方はぜひ、先ほどの本を読んでみてくださると嬉しいです。
図書館でも借りられるはずなので! 宮本常一『忘れられた日本人』(1984岩波) です!
まとめ
以上、森林インストラクターとして活動して感じたことをまとめました。
植物に関するうんちくを話すだけが森林インストラクターじゃないな、と実感できたのは非常に良いことでした。
参加者の方々にくつろいでもらいつつ、過去のエピソードをうまくお話いただく。
そのためには自分をオープンにしたり、話し方や話す内容について検討したりする必要がある。
一筋縄ではいかなそうですが、来年に向けて活動の指針が具体化できました。
実りのある時間でした!
今後も森林インストラクターとして力量を高めるべく、様々なことをしたり考えたりしていきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いします!
最後までお読みいただきありがとうございました。
森林インストラクターに興味が出た方はこちらもご覧ください♪