こんにちは、イチです。
前回は私の妊娠記録を公開させていただきました。
リンクを貼っておきますので、まだ読んでいない方はぜひお読みください
かなり赤裸々に書いてます。
私は公開するつもりがなかったんですが、妻が「おもしろい」と言ってくれたので…
おかげで日の目を見ることになりました
さて、今回はいよいよ出産日について。
私は出産に立ち会うことができたので、どんな感じだったか記録していこうと思います。
出産の数日前
夜中に15分間隔くらいで前駆陣痛が発生、明け方に収まる。そういう日が3日ほど続いた。そのうち1日は病院に電話する。微妙な状態なので「どうしたらいいですかね?」とケイコさんが聞くと、「来てもらっても良いですよ」と妙に歯切れの悪い回答。なんでやねん。どっちか言ってくれ。ケイコさんとしては一回行って帰らないといけなくなるのが嫌らしくて、悩む。気持ちは分かる。結局その日はしばらく待機し、断りの電話を入れる。当然仕事にはいかないといけないので仕事に行ったけど、眠気がキツい…。でもケイコさんもろくに寝られてないからなぁ。決まった間隔でおなか痛くなって寝られんとか地獄やんな…。
出産が大変なのはもちろんですが、当日に至る前にも消耗させられるんですね…
AM1:00
ケイコさんのおなかが痛くなり始める。だいたい15分間隔くらいの陣痛。横で寝ているので、ケイコさんのしんどそうな声で起きる。「今日も仕事だから寝てていいよ」と言われる。うーん。申し訳ないしなぁ…でも実際体を動かす仕事だからきついよなぁ…と悩んだが、結局甘えて寝る。
イチは林業に従事している肉体労働者なので、その辺をケイコさんは気遣ってくれてます
AM4:30
再びケイコさんのツラそうな声で起きる。「病院に行く?」と聞いてみると「うーん」。どうしようかなと思っていると次はケイコさんから「起きて準備する」とのこと。電話して結局行かなかった数日前と同じ流れ。どうなるのかなぁと思いつつ、二人で起きてリビングへ。しばらく様子を見ていると、陣痛の感覚がややせばまっている? ケイコさんが陣痛の度に頭をわしわし掻いたり、髪を引っ張ったりしてる。「髪、この前は引っ張ってなかった。前の出産のときもおんなじことしてた」とケイコさん。
え? ついに本陣痛きた? とにわかにそわそわしました
ケイコさんがトイレに行きたくなり、紙でふき取ると出血。いわゆる「おしるし」というやつ。「妻が妊娠したら読む本」みたいな雑誌で読んだやつ。「コウノドリ」でも見たかもしんない。両方ケイコさんが貸してくれたやつ。「いよいよや…」と思うと僕にも焦りが出てくる。着替えたり荷物を車に積み込んだりする。ケイコさんは病院に電話していた。
準備が終わって車から戻ってくると、ケイコさんは菓子パンを食べてた。しかもけっこうかための、フランスパンみたいな生地で、ミルククリーム挟んでるやつ。「何してんの!」と聞くと、「出産は長期戦になるかもだから。エネルギー摂っとかないと」という。1人目のとき、丸1日くらいかかったらしくって、それが強く残っているらしい。
私とケイコさんはステップファミリーで、ケイコさんはすでに2人の出産経験があります、私は「妻が出産する」という大イベントに立ち会うのはこれが初めてでした
菓子パンを食べ終わり、「さあ、行こ!」と言うと、「ちょ、ちょっと待って」と言って、もう一つの菓子パンを出してくる。今度はクリームパン。
「車の中で食べたらいいやん!」
「車の中じゃ落ち着かないから。ここで座ってお茶飲みながら食べたいk…痛い痛い!」
「どこが落ち着いてんねん!」
というやりとり。実際ちょっとケイコさんは余裕がなくなってきてて、クリームパンのクリーム入っていないパサパサのところを僕に渡してくる。最初のフランスパンのやつは全部食べたのに。いやもらった分は食べるけど。
AM5:30
車に乗って産婦人科へ。大体30分くらいの移動時間の間に、陣痛は5分間隔になってくる。助手席で5分おきに「いたいー!! いたいいたい!!!!」って言ってる妻を見ているのはなかなかツラい。前方と時計と速度計を順番に見ながら車を走らせる。ときどきあんまり痛くない陣痛があるみたいで、「いたい! いたいいt…! や、今回は弱かった。こういうパターンもあるのか」とか横で言ってる。そのフェーズが来ると僕の心も穏やか。
AM:6:00
病院到着。分娩室に誘導される…が、陣痛の間隔がなぜか長くなる。10~15分間隔という感じ。ケイコさんの見立てでは、「ここ数日あんまり寝てないから、陣痛を進める余裕が体に無いのかも…?」ということらしい。いやいやおなかの子、前駆陣痛で練習しすぎ! 大体1週間くらい前の妊婦検診の段階で、産道に頭完全に突っ込んでたからね! そのせいで超音波検診、わけわからん画像になってたからね!? 助産師さんから「5分間隔くらいにならないとねー。痛くならないと産めないからねー」と言われる。
痛くなるたびにケイコさんの腰を押す。おあつらえ向きのテニスボールが置いてあったので、それをケイコさんがお尻で踏む。そうすると楽になるらしい。
8時になると朝食が運ばれてくる。白米、大根おろし(味付けは醤油)、謎の練り物、お味噌汁。体力つかへんでこんな食事。味薄いし。まんま病院食。菓子パンを食べてたケイコさん、あながち間違いじゃなかったかも。ケイコさん、味付けが薄かったこともあってご飯食べきれず。残った白米を僕が食べる。助産師さんが「今日産んで帰る?」とか聞いてくる。ちょっとコンビニ寄って帰る?くらいのテンション。
入院中の食事も病院食でした。総合病院だったから仕方ないんでしょうか…。こんな食事で母乳出るのかなぁと不安になりました
助産師さんとお医者さんがやってきて、陣痛促進剤について話をしてくれる。10時までに判断してほしいとのこと。それ以上遅くなってしまうと、対応可能なスタッフが減ってしまうから。陣痛促進剤は少しずつ濃くしていくみたいで、10時以降だと最大濃度にするペースが17時を回ってしまうとか。陣痛促進剤のデメリットをケイコさんから聞く。子宮の破裂とかあるらしい。めっちゃ怖い。ケイコさんが以前見た夢を思い出す。死んだ旦那に連れていかれてしまうような気がして泣いてしまう。ケイコさんも泣く。「セルフ陣痛促進します!」とか助産師さんに言う。
結局陣痛促進剤を使うことにする。「いつまで経っても生まれないし、これじゃジリ貧だから」というのがケイコさんの意見。怖いけど同意して名前を書いた。だいたい9:45ごろ。皆さんが準備に戻っていく。
AM10:00
ケイコさんは分娩台の周りをくるくる回りだす。自分で陣痛を促進するつもりらしい。びっくりするくらい効果はてきめんで、そこから陣痛の間隔が5分おきになる。「最初からやっとけばよかった! 最初からやっとけばよかった! いたいいたいいたい!!」と言うケイコさん。
そうこうしているうちに担当の助産師さんが戻ってくる。
AM10:30
陣痛促進剤を使用したのがこれくらいのタイミング。すでにかなり痛そうだったが、どんどん痛みの間隔が短くなり、痛みの強さが増していく。でも陣痛促進剤の濃度はめちゃくちゃうすい。さっきの運動が効いてるのかも。
子宮口が10センチくらいで生まれるらしい。10:45くらいで5㎝だった。「開いてきてるよ! がんばって!」という助産師さん。「がんばってるから、がんばってるって言わないで…」とケイコさん。それを聞いて助産師さん、「ごめんね」と謝ってた。
車内でも「がんばって、って言わないでね」って、私は念を押されていました
11:00くらいに子宮口が7㎝に。「7㎝だってケイコさん! すごいよ、めっちゃ早い!」って言ったら「まだそんなにあるの…」って絶望してた。もうこのくらいに陣痛の間隔は5分どころか2~3分になってた。陣痛促進剤を使ってるせいもあってなのか、妙に痛みの持続する時間が長い気がした。1分痛い、15~30秒痛みが少し収まる、みたいな。妻が苦しんでるから余計にそう感じたのかもしれないけど…
ケイコさんが「イチさん痛い! 痛いよう!!!」って言ってくる。手を握るしかできない自分が歯がゆかった。助産師さんが「イチさん」を聞き間違えて「一番痛いねー、一番痛いよねー」って言ってる。ぜんぜん違うよあなた。
もうこのときは「いたいいたい!!!」とかじゃなくて「あああああああああ!!! んっんんぐうううううあああああ!!」みたいな感じでした
11:10ごろ、助産師さんナースコール。先生ともう2人看護師さんがすぐに到着。ここまで1人で対応し続けてた助産師さんが「子宮口全開です! 出ます!」って言ってる。
もう少し早くナースコールしてくれても良いような…と思ったのはここだけの話
皆さんが「いきんで!」とか「体おろして!」とかいろいろ言ってくれるけど、ケイコさん痛すぎるし言われた通りなかなか体動かせない。っていうか自分の声で皆さんの指示が聞こえてないタイミングもある。分娩台で足を置く部分が広がっていくわけやけど、それに足乗せられない。皆さんで引っ張ったり抑えたりするものの、すごいパワーで抵抗する感じになってぜんぜんうまくいかない。
脚を抑えるのを手伝おうと思って下腹部の方に少し寄ると、白いゴムみたいな何かが、ケイコさんの脚の間から出てきてる。あとでケイコさんに聞くと「羊膜じゃない?」という話だったが、初めて見る異様な光景にやや驚く。
それからまたケイコさんの横に戻り、痛みに悶えるケイコさんの手を握っていると、「頭が出てきましたよ!」「お父さん、良かったらみてください!」と言われ、再び下腹部の方によると、頭が出てきていた。羊水で濡れた頭がそこにあった。そこからもう涙が止まらなかった。
痛みをこらえつつ、助産師さんとお医者さんの指示に従えるようになったケイコさん。いきんだり力を抜いたり、難しいことを繰り返している。
AM11:20
ついに生まれたのがこのタイミング。
二人で号泣してしまいました
助産師さんが、生まれた子供の体を拭いてケイコさんの体の上に下ろしてくれた。めちゃくちゃかわいかった。がんばってくれたケイコさんとこの子が輝いて見えた。
私が立ち会ったのは、奇跡の瞬間だった。
その後
生まれたての赤ちゃんだがいろいろな検査があるらしい。聴力、黄疸、先天性の疾患についてなど。母体の健康管理もあるため、赤ちゃんともども、ケイコさんはすぐに入院になった。コロナのこともあって、入院中に面会はなし。ここで2人とはお別れ。問題がなければ5日間の入院で良いとのこと。
早く退院して欲しいという思いと、戻ってきたときにちゃんとできるかなという不安を胸に、ケイコさんの退院を子供たちと待つことになった。
まとめ
以上、ケイコさんの出産記録でした。
もちろんこの記事も、掲載前にケイコさんの確認を取っています!
つわりの記録もそうですが、こういう記録は絶対残しておいた方が良いと思い、文字にしています。
そういえば、出産の動画を撮る場合があるようですね。
実際ケイコさんは1人目と2人目の際は、そのときの旦那さんが映像を撮っていたみたいで…。
私は動画を撮りませんでした
別に対抗しているとかいうわけではなく、全神経を集中したかったんですよね。
器用なタイプではないので、撮影に気を取られていると出産に集中できない気がしたんですよ。
カメラの角度は問題ないかとか、移動するときに当たらないか、とか。
だからこそこういった記録が私にとっては非常に重要でした。
そのため、備忘録的な部分が強いものになってしまいました…
あとは水を飲ませたりとか汗を拭いたりとか、そういうことを意識して荷物として持って行ったんですが、そういうことをするタイミングがありませんでした。
陣痛が5分間隔になって1時間半くらいのスピード出産だったので…。
お産が長引くとそういったことで妻をサポートするタイミングがあるのかもしれませんね。
ネットでいろいろ調べてみると「立ち会い出産のメリット・デメリット」を紹介しているようなHPを見かけたんですが、個人的にはメリットしか感じませんでした。
ですので、そのあたりが気になって読んだ方には得るものが少なかったかも知れません…が、私は強く立ち会いをオススメします。
一生懸命やってくれている妻の側にいられるのはありがたかったです
ただ、そのあたりは配偶者とぜひご相談を…笑
痛すぎて獣のようになるから、それを旦那に見られるのが嫌だ、恥ずかしい、という人もいるらしいので…
何かの参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました!